恩師


   大学一年生の終わり頃からKIRINCITYとの掛け持ちで配膳会に登録をしていた。(バイト)
  そこでいつも派遣されていた某高級中華料理店での仕事で忘れられないことがある。

   そこは個室に専属ウェイターがつくようなスタイルをとっており、
  一室に着き1~2人体制でサーブ、接客などをしていた。
  ディナー用の生ビールグラスは細身で薄型、しかも背が高い難物で、
  紹興酒のボトルなどと一緒にトレイで運ぶ場合、一定速度を維持して歩かないと
  簡単に倒れてしまう物だった。
  
   まあ、・・・思いっきりぶっ掛けてしまったわけである、お客様(しかも主賓)に。
  そのお客様は銀婚式の記念に家族で食事にいらしていた方で、品のあるご夫婦と、
  その子供達だった。上等のスーツに前からモロ・・・・。「血の気が引く」とはよく言ったものだ。
  ただその方は「はっはっは~、やられてしまった」と笑っていたのだが平謝りの上すぐに
  フロアチーフのもとへダッシュ。もう頭ん中は謝る事しか考えられなかった。
   チーフに事情を伝えると、表情がぎゅっと引き締まった後に、にこっと笑って私の肩に手を置き
  「○○君、今やることは、この店ができることをすべてやって、この時間を楽しんでもらうことだ。」
  「俺達はウェイターだから、そのお客様が本当に笑って帰れるよう君も協力してくれ。」
  と、俄然やる気の目で一言。

   もう、なんというか、圧倒されましたね。ああ、この人たちプロなんだな、と。

    〔 SMC PENTAX-M F1:1.4 50mm 〕  
    「んー」
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



    「はっ!!」
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  (件のチーフ。閉店後、終電まで店内で酒盛り・・・いつもの光景。本当に、ありがとうございました)



   「相手の気持ちになって考える」事の難しさと、実際にそれを行動にする為の心構えを
  学ばせてもらいました。旅行業で企画やセールス、添乗中にそれを少しでも活かせたか
  まだまだ不安ですが、基礎の一部にさせてもらってます。
   職場で居合わせた方も、お客様も、昔から人に恵まれているみたいです。

  ありがとうございました。


   そのお客様は、家族みんなで笑って帰っていきました。
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by hammock_life | 2006-05-23 02:26 | 出来事
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